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やさしい日本語「学校のお知らせ」作成ハンドブック

最終更新日:

やさしい日本語「学校のお知らせ」作成ハンドブック

 はじめに

   本ハンドブック発行のきっかけは、NPO法人外国から来た子ども支援ネットが熊本県内の小中学校より依頼を受け日本語初期指導が必要な児童・生徒を対応する中、保護者が外国籍である場合、学校からのお知らせ等通知文の内容が正確に伝わっていないことが多く見られたことにあります。

 長く滞在・定住し、日常会話に困らない保護者にとっても学校で使われる単語・表現や漢字表記が難しかったり、母国にはない学校行事などで戸惑ったりしています。学校の様子がわからないことで不安になり、子ども・保護者間のコミュニケーションが減り、大切な家庭教育に影響がでてくることもありました。

 このような状況を改善するため、令和3年(2021年)秋頃から有志が集まり、話し合いを重ね、学校の年間行事で特徴的なものに絞って翻訳することとし、本プロジェクト(やさ日学校プロジェクト)が発足しました。

現在、熊本市内には15カ国以上の生徒が在籍しており言語も様々です。そのような状況に対応すべく、お知らせ文書をやさしい日本語に翻訳することによって、誰でも加筆修正が可能な「やさしい日本語によるお知らせ文書の雛形」を作成しました。一方、学校行事についてはその説明を多言語に翻訳しました。

やさしい日本語でのお知らせと学校行事の多言語説明を一緒にご活用いただくことで、双方の理解が一層進み、互いの歩みよりの第1歩となり、子どもも保護者も学校への関わりが増え、よい関係が築ければと願っております。

最後に、本ハンドブックの作成にあたっては、一般財団法人自治体国際化協会より令和4年(2022年)度多文化共生のまちづくり促進事業の助成を受けて発行しました。 

ご一読いただき、外国籍の保護者の方々への通知の際にお役立ていただければ幸甚です。

 令和5年(2023年)2月28日

外国ルーツの子ども学校受入支援事業 有志一同

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やさしい日本語「学校のお知らせ」作成ハンドブックとは

小中学校から家庭への文書(「就学時検診のお知らせ」「入学式の案内」「就学旅行のお知らせ」など代表的な年間行事文書)を、やさしい日本語へ書き換えました。外国人の保護者の方々へお知らせを作成する際にお役立ていただければ幸いです。

やさしい日本語「学校のお知らせ」作成ハンドブックの使用方法

この文章を使う際のお願い・注意事項
【はじめに】
外国ルーツの保護者へのお知らせ、連絡はできるだけ個別に説明等のフォローが必要です。その際には、保護者の理解確認を確実に行いながら、フォローされることを推奨します。

入学式、給食、家庭訪問などの外国の小中学校で馴染みのない行事について、英語、中国語(簡体字、繁体字)、タガログ語、ネパール語、インドネシア語へ翻訳しました。あわせて、お役立てください。

学校からのお知らせ「やさしい日本語」例文集ダウンロードページ別ウィンドウで開きます

多言語用語集タウンロードページ別ウィンドウで開きます


また、説明の際には翻訳アプリ等を併用しながら、文書の説明を行うことも効果的です。

(例)VoiceTra・・・無料翻訳アプリ Voice Tra ホームページ別ウィンドウで開きます(外部リンク)

「やさしい日本語」文書作成の際のポイント

1. 要点(=伝えるべき内容)のみを伝える!

   → 元の情報に一言一句対応させるのではなく、伝えるべき要点は何か考え、受け手にとって必要な情報に絞る

     → 時候の挨拶等、用件に関係ないものは躊躇なく省く

   2. 読みやすく、わかりやすいレイアウト&書式

  ◆主題や概要が一目でわかるように!

 → 見出しや最初の一行で何の情報かわかるようにする。

 → 箇条書きにできる情報は箇条書きで表記

 → ⾦額や時間、場所などの重要な情報は下線、太線、枠で囲う等、⽬⽴つ⼯夫をする

 → 写真、イラスト等で例示できる場合は必ず使用。  ※ピクトグラム等も活用  

    ◆カタカナと漢字にはふりがなを振る。

 → 漢字はもちろんカタカナにもフリガナを付ける

   ◆可読性を可能な限り上げる!! 読みやすく&見やすく!

 → 文節(「ね」を入れて確認)で 区切るスペースを空ける(分かち書き)

   → 一つの言葉が2行にまたがらないように改行する

  3. 一つの文を短くし、簡単な構造にする!

  → 一文を短くするコツ ⇒読点をできるだけつけない、句点を多く

      例)×「〇〇であり、△△なので・・・」⇒ 〇「〇〇です。△△です。ですから・・・」

  →文の構造を簡単、平たんにする= 誰が、何を、するか、をわかりやすく

    例)新学期初日に未使用のぞうきんを持たせてください

      ⇒〇月〇日に新しいぞうきん(実物を提示)を子どもは学校に持っていきます。

 4. 難しい言葉や表現、漢字を書き換える!

  → ただし、災害用語や日常でよく使うものはそのまま使い、説明を加える

 5. 文化の違いに配慮する

  →教育制度や保険制度など国ごとに異なる制度や、日本独自の文化は説明を追加する

  → 時間・・・西暦で表記、もしくは和暦に併記する、

時間は24時間表記(午前・午後を避ける)

→ 宗教的配慮 例)イスラム教…食べ物、礼拝等

   6. 外国語母語話者にとって難しい日本語=避けるべき日本語

   ◆敬語 ◆漢語(非漢字圏の方)◆擬音語・擬態語 ◆婉曲表現(抽象的な表現)

  7.やさしい日本語作成時に役立つWebサイト

          〇やさしい日本語への変換ができるサイト 伝えるウェーブ別ウィンドウで開きます(外部リンク)

         〇 例文の日本語レベル判定ができるサイト リーディング チュウ太別ウィンドウで開きます(外部リンク)



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(ID:1528)
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